土地所有者様
拝啓 私どもは○○町で不動産業を営んでいるものですが、懇意にさせていただいているお客様から依頼をうけてお手紙を差し上げました。
「会社の近くに空き地があるのですが、もしその土地を譲ってもらえるなら、その土地を買いたいと思っています。
実はかねてより社員寮を建築したいと考えており、その土地は会社にも近く、立地条件も良いのですよ。
しかし、その土地の持ち主が誰かもわからないし、わかったとしてもどういうふうに話をしたらよいのかわかりません。
その土地の所有者の方を調べてもらって、ご売却されるお気持ちがないか訊ねてもらえないでしょうか?」
と知り合いの会社の社長様がわたしどもに依頼されたのです。
さっそく、法務局に行きその土地の調査をしましたところ、〇〇様が所有されていることが分かりました。
土地の所在地は○○市○○町○○○○番地○○です。
誠に失礼かと存じましたが、ご売却されるお気持ちはないかおたずねしたく思い、〇〇さまにお手紙を差し上げた次第です。
もし、そのようなお考えがおありでしたら、ご一報戴ければ幸甚に存じ上げます。
もとよりそのような考えはないと、御一笑に付されましたときは、私どものお客様の、この土地を購入し、社員寮を新築したいという真摯なお気持ちに免じて、あしからずお許し下さいませ。
失礼をかえりみず書面にてお願い申し上げます。
尚、私どもがお調べした〇〇様の個人情報に関しましては、秘密厳守し、決して口外致しませんのでご安心下さいませ。
末筆ながら〇〇様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
私はこのような営業用の手紙をよく書きましたね。若いころ、営業をしていたころの話です。
このようなお客様向けの手紙を何パターンも作っておいたものです。
「この土地をご購入したいという真摯なお気持ちに免じて」というところは、「マイホーム新築の夢に免じて」などと書き換えて出したりしました。
こういった手紙を出した場合は大体7~8割ぐらいの確率で、お客様とアポが取れて、半数近い方と成約に結び付けることができました。
また成約できなかった場合も、その後数年先にその土地の売却依頼を受けるようなこともありましたね。
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